パロスフロメヌス・フェニクルス産卵から4週間ちょっと経ちました。
インスタのほうでもチマチマ投稿してましたが、こちらでは産卵・浮上から最初の2週間の流れを少し詳しく解説したいとおもいます。
☆フェニクルス繁殖レポート一覧☆
リコリスグラミーの産卵~浮上までの流れ
はじめにリコリスグラミーの産卵~浮上までの流れを簡単に説明します。
・産卵初日
オス親が泡巣を作り卵を守り始めます。
・産卵から2~3日後
卵が孵ります。泡巣にぶら下がります。まだ稚魚は泳げません。
・産卵から約7日後(孵化から約4~5日後)
親の元を離れて泳ぎだします。まだブラインシュリンプは食べられません。
インフゾリア(ゾウリムシ)を与えます。
・産卵から約10日後(泳ぎ出してから約2~3日後)
ブラインシュリンプを食べ始めます。
このあたりは過去に何度かリコリスグラミーを繁殖させて観察しましたが、どの種類もほぼ一緒のようです。(厳密には水温なんかで変わってくると思います。)
今回のフェニクルスもこのスケジュール通りに進んでいったので初期管理が楽でした。
具体的な産卵後の流れ
産卵を確認したら・・・
ここからは実際に私が行ったことについて説明していきます。
まず産卵確認後に真っ先に行ったことは、メスの回収です。
どうしてメスを回収したかというと、卵を守るオスにメスが攻撃されたり、メスが生まれた稚魚を食べることがあるからです。
今回はオスを刺激しないように静かに網を沈めておいたら、メスがすぐに寄ってきたので簡単に回収することができました。
そしてこの後ですが・・・1週間ほどオスに世話をまかせます。(笑)
人間がやることは稚魚が無事か確認することと、
稚魚の初期飼料であるインフゾリア(今回はゾウリムシ)を準備することです。
稚魚の成長がゆっくりなので、結構余裕をもって準備できます。
また、オスの育児中には普通エサをあげないようにしますが、今回は実験的にオスに少量エサを与えています。
似たような繁殖形態のベタの場合、食卵食仔の恐れがあることから普通絶食させます。
しかし、リコリスグラミーを1週間絶食させると痩せて体力が落ちてしまう恐れがあるのと稚魚をほったらかしてエサを探しているときがあるので、もしかしてあげたほうがいいのかなと思って少しだけ与えてみました。
結果、普通にエサを食べながら育児してました。
ちょっと怖いので真似はしないほうがいいかもしれません・・・
産卵から1週間後・・・
1週間すると稚魚が泳ぎ始めますが、この段階ではぎりぎりブラインシュリンプを食べられない大きさです。
浮草を入れておけばそこに湧く微生物がエサになることもありますが、それだけでは足りない(稚魚の生存率が低い)ので今回はあらかじめ培養しておいたゾウリムシを給餌しました。
浮上直後の稚魚は水面近くに居ることが多いので、水面に向かって泳ぐ性質のあるゾウリムシは良い餌になります。
小さすぎるので実際にゾウリムシを捕食しているところを見たことはありませんが、後に残った稚魚の数を見ると恐らく食べてくれてると思います。
また、この段階でオスの仕事は終了なので回収し、トリートメント水槽に移しました。
浮上後は・・・
孵化直後には沢山ぶら下がっていた稚魚も泳ぎ始めるとあちこちに隠れ姿が全く見えなくなります。
全滅したんじゃないかと不安になるのですが、生きてることを信じて毎日給餌します。
そしてここが最初の難関で、どうしても飽和給餌状態になって水質が悪化しやすいです。
なので、1〜2日おきに10%ほど換水を続けました。
3日ほどゾウリムシ生活を続けると稚魚がブラインシュリンプを食べられる大きさになるので少しずつブラインシュリンプも与えていきます。
産卵から2週間後・・・
そんな感じで2週間経った姿がこちら。
魚らしい体型になってきてブラインシュリンプもパクパク食べるようになります。
餌をやると姿を見せるようになり数も10匹以上は確実に残っています。
現在は朝夕2回給餌しつつ2日おきに10〜20%換水しています。
ここまで来たらひとまず安心です。
最初の2週間は以上のような感じで管理していました。
今後リコリスグラミーの繁殖をされる方の参考になれば…
↓次回のレポート↓
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